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Brother (L1F202, L1F211, L1F213)
2014
Photo(Lambda print, Acrylic mount,420×28×25mm)
Installation
写真に収められた3匹の金魚は、同じ両親から同時に生まれた兄弟達である。 一般に金魚の遺伝は不安定であり、親に似た子供はそう多くは生まれない。
本作は2012年から続く、金魚をその祖先のフナへと退行させていくプロジェクト『金魚解放運動』の過程で得られた、著しく姿形の異なる3匹の兄弟の姿を捉えたものである。
L1F202…赤く丸い体と大きな頭部、羽のような尾ヒレを有する個体
L1F211…現時点で最もフナ化に成功した個体
L1F213…小型の個体。フナ化が見込めないため、育成の初期に捨て池で過密飼育した結果、極端に小さいまま成熟した
金魚はキャンバスや絵の具、ディスプレイと同じく、ヒトにとっての一種の表現媒体である。私は金魚の育種を通じて、その表現媒体としての特性とそれが我々に与える美的な効果について研究している。
3匹の兄弟(L1F202, L1F211, L1F213)の作出過程
【マテリアライジング展Ⅱ】東京藝術大学陳列館,2014年7月19日〜8月8日
【マテリアライジング展Ⅱ】東京藝術大学陳列館,2014年7月19日〜8月8日
水槽内の金魚は写真に収められた兄弟達の傍系にあたる、生後間もない稚魚である。稚魚は各々の形質が明確に現れておらず、どれも似たような姿をしている。このような姿から、固有の遺伝子と環境の差異によって、徐々にその個性が現れてくる。
水槽内の金魚の作出過程
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